神戸

30日に美帆に会いに神戸へ行って来た。
29日に夜行バスで行って、その日の夜にまた夜行バスで帰るんだ。
なかなか豪快なツアーなのだが、今回は青春ドリーム神戸という片道5000円の世界中で神戸に行くやりかたでもっとも安いと思われるのでいった。これより安いのは恐らくない。たとえ歩いていったとしても食費やらなにやらで5000円かかるし。

神戸についたのは6時前でまだ暗くてついでに寒かった。
神戸駅の写真をとってから、特に何もない街と特に何もない駅(これが神戸かよっていうくらい小さな改札)だった。順子に聞くと麻里は面会時間に間に合うようにくるらしいということでそれまでどうやって過ごすかを考えた。
オレ「漫画喫茶いくか」
順子「よい!」
でも漫画喫茶はなかった。どこにも。
適当に歩き続けて一番最初に見つけたロイホに入った。入らざるを得ないくらい寝不足&寒かった。ロイホは高い、非常に高い。むちゃんこ高い。でも寒いよりかましだった。


その後、間違った方面に歩き出すが「いや、ここ違うだろう」という予測のもと引き返す。それにせっかく神戸にきたのだから港を見ておくべきだろぉという考えもあって、港に移動。途中でやきそば買って、港のフェリー乗り場みたいなチケットセンターでぬくぬくと焼きそばくった。順子の買ったタルタルバーガーなるものはパンに対して非常にお肉が少ない、ちょっと驚愕の品だった。ついでに順子の飲み物は豆乳で、豆腐の味がした。大豆そのまま。カフェオレと同時に飲まないと、なにやら豆腐をミキサーでこねたような宇宙食でも食わされたような気分になった。

その後モザイクというショッピングモールに併設の遊園地にはいってバイオハザードの4Dとかいう恐怖系をみた。椅子が動いたり、空気出たり。
「ひとし、おまえ大丈夫か」
などと心配されたが、バイオハザードなら好きだ。(ちっと怖かったけどな)

さて、神戸というのは広いようで狭い。先ほどのロイホから港まで歩いていったのだけど、どうやらこれでこの辺り一帯は踏破したらしい。病院へはすでに地元の病院にでもいくかのごとく歩いていった。こんなに近いのにバスや地下鉄に乗る気にはならない。

ラウンジで麻里とあって、みほりんに会いに行った。美帆りんの部屋は本当にガラス張りで電話を介さないとなかなか会話にならない。よって、受話器を持つ人のみが美帆りんと話せるのだ。美帆にプレゼントを渡したり、延々としゃべりまくった。3人ともよく話したなぁ、と思うくらいよく話した。
遅いお昼を食べて戻ってきてみると川村さんという教会の方が美帆のお見舞いに来ていた。この人は篠笛を吹くらしい。関西の人なんだけど、なんだかICUにはいないような、のんびりとしていて、なおかつ大人なカンジの人だった。(そして関西人だった)


美帆はちょっと胃をやられていて元気ではなかったけれど、話している分には充分元気だった。食事から帰って来た後もまだまだ臍帯血移植とか、設備の話とか、いろいろ話した。

初めてあった美帆のお母さんはとても気を遣ってくれてホテルで食事をしようと誘ってくれたが、お昼が遅かったせいもあって飲み物以外はおなかに入らない状況。しかし、その後バスに乗り込むときにお母さんが待っていてくれて、わざわざたこ焼きとおにぎりを二人分持ってきてくれた。なんとまー。(もちろん自分が同じお店のたこやきを買ったということは伏せた)あと、朝歩き回ったおかげで神戸駅周辺はじつは川村さんよりも僕の方が分かっていた。(だからなんだというわけでもないが)


美帆に会いに行けたのは本当に良かった。美帆の誕生日が病院の中ですごすということにかわりはないのだけど僕たちが励ませるものなら少しでもそうできたことが嬉しかった。美帆の置かれている状況を実感することで、自分は美帆のように制約があるわけではないのだからしっかり頑張らなくてはだめなんだという思いも持った。

美帆が関東圏にいてくれたら、もっとたくさんお見舞いに行けるのにと思った。はやく全快してほしい。白血球はやく増えろー!!骨髄バンクに登録しようと思ってる。骨髄液で人が1人助かるなら、喜んでドナーになれる気がする。みほは北海道の男の子の臍帯血を移植してもらったんだって。