おじいちゃんち

今日はおじさんに奨学金の保証人になってもらうことになっていた。
5時に新宿ということだったからそれまでは学校にいようと思った。(ちなみに最近、研究が行き詰まり気味であるのだが)

けれど学校へ行く途中でおじさんから連絡があって、これから印鑑証明をとりに日野市役所にいくのだけど僕に時間があったら日野に来ないかということだった。秋休みだし、おじさんに会えるだけでなく退院してからまだ会っていないおじいちゃんにも会える。じいちゃんは僕が行くと喜んでくれるしね。

ということで、日野(実際は豊田でおりる)のばあちゃんちに行った。お昼は気になっていた「にんにくげん骨ラーメン 花月」というところのドラゴンラーメンというのを食べた。どのへんがドラゴンかは分からなかった。調子に乗って辛いニラをいれまくったのでとても辛くて濃いラーメンになってしまった。
じいちゃんは耳が遠い。普通に話してもなかなか聞こえないから普通にしていたら会話が成り立たないし、僕が来たのも気が付かない。結構大きな声でしゃべるか耳元でしゃべらないとならない。おじさんにハンコとサインをもらってから、お昼を食べつつおじいちゃんと話をした。やっぱり東工大に受かったことが嬉しいらしい。あと、鯛焼きが好きみたいでおじさんが買ってきた鯛焼きをぱくぱく食べてから今度はピーナッツバターのパンをどんどん食べてく。初めて知ったのだけど、昔あまり食べ物がなかったときにピーナッツバターの缶からこっそり舐めていたのだって。


あと、じいちゃんはめちゃくちゃ国際派だ。今は股関節に大きな怪我をしたし、耳も遠いから海外旅行しないけれど、未だにたぶん家の家族の中で一番だな。来たメールには「Received 11/16/04」というメモをしていたし、(しかも美しい字だ)いろいろ英語をつかった仕事をしていたからそういうのはすごく普通なんだなと思った。
「ひとしくん、これみなよ」と見せてもらったのは、鶴見にある総持寺という曹洞宗の本山のようなでかいお寺からの感謝状だった。以前見せてもらった美術刀剣を収めたのだって。その刀剣が何百万もすると聞いて、すごいものをあげちゃったんだなぁと思った。お寺からは他にも漆器をいくつかもらっていたのだった。まだ額縁を飾っていないから、お正月に来たときには飾ってあげよう。何百万もするものをあげるっていうのはやっぱりすごく曹洞宗に入れ込んでいるのかと思う。僕はこれからおそらくキリスト教を信じていく道を歩くつもりなのだけど、じいちゃんたちの曹洞宗は受け継げないなと少しだけ残念に思う。*1刀剣をあげちゃったのは、自分が死んだ後に刀剣が残っても困るだろうからという配慮のようだった。僕は刀剣が残ったら残ったで面白かったのだけど。じいちゃんは着々と自分が死んだ後のことを考えているみたいで、まだ元気なうちにと家の大々的な補修をしたりしてたんだ。


他にも自転車をあげると言われた(タイヤが細いちょっと特別なロードバイク)、じいちゃんは「あぁ、これでよかった」と安心していた。少しずつ僕や理一おじさんに「受け継ぐ」という作業をしてるのだなと思う。他にも今まで書きとめたものを見せてもらったり。この書き留めたというのは普通のものではなくて、筆で和紙でできた本にしっかり書き留めてある。しかも達筆。
漢詩を友人に送ったときの写しがいくつもあった。他にも短歌や俳句も書き留めてあって、それを書き留めたときのことを話してくれた。国際派であるのだけど、西洋かぶれというわけでなく東洋の文化をすごく良く知っているし、ばあちゃんはお茶も書道もやる。これはすごい。元気な頃はこれに加えて剣道もやっていて、七段だ。どこに出しても恥ずかしくないっちゅうのはこのことだ。俺もじいちゃんを目指したい!!!

時間は短かったけどとてもよい滞在でした。

*1:ちなみに、もう一つの軍刀はそれはそれは美しいものでこちらは靖国神社に納めた