あべし

入学したときには二年か三年上の先輩だったあべしは、現在同学年で一緒に卒論をやっている。数学専攻であるからして、まったく同じではないけれど部屋が近いしN館でよくあう。数学の人は情報ほどは学校に来ず、しげたくんもあきこもしげきくんも学校に遅くまでいる必要がないために昼間に部屋にお邪魔してちらりとあって終わりだ。

そのうちの一人であるあべしは、バイト先が同じでそもそもこのあべしを通してJRAバイトを紹介してもらった。あれから約一年くらい働いた訳だが、やめてよかったと心底思う。警備するのは時間的には特に問題がないがなんといってもタバコの煙がもうもうとしている環境に何時間もいなくてはならない。ここで覚えたのは忍耐と想像(妄想とも言う)だった。

話がずれたがあべしの卒論を少し解説してもらった。彼は完全数や平方数の現れる周期のようなものをテーマとしていて、それがあべしが見つけたある式で表せるという。この周期はすでに他の方法でもでることが分かっていたが、あべしの発見した式は新発見となるということだ。
春学期頃に、S311の部屋にきて相談を受けたのだけれど、それがまさか卒論になるとはと語ってくれた。様々な瞬間に転機というものが訪れているかもしれなくて、それをしっかりつなげていくということは大事なことだ。

あんまりに疲弊しているために今日はいろいろなことがあったけれど、この辺で。