レッスンのポイント


昨日はりりこさんのトラベルソレッスンだった。
今回練習していったのはGdurの部分。

  • プレリュード

以前にも書いたけれど、基本的にプレリュードは「即興的に」吹く。今日の楽器の状態、自分の状態を確かめるのがプレリュードだ。3拍子だから一拍目を意識して、フレーズの中の最高点めがけてのぼりつめる。イネガルも忘れずに。

スラーがあるところは「ターラターラターラ」と、8分音符の奇数のところ(タ)でアクセント気味に吹くけれど、スラーが無い場面ではイネガルだから「タ、ラン タ、ラン タ、ラン」と(ラン)の部分が若干目立つ。

もちろんアウフタクトは優しく入り、フレーズの終わりであるテールスクーレも優しく終わる。この曲は1フレーズの中で下降、上昇があるからそれに併せてダイナミクスもつける。大きなフレーズの中での「一拍目」というのは強調はするんだけどしすぎても流れを切ってしまう。だから、小さなものをフワっと投げるように「小さく」浮かすくらいでちょうどよい。

曲全体を通して、1フレーズという横の流れをかなり重要視!!

  • ブルネット(ドゥースマン)

ドルチェの曲が再び登場。僕の最初の演奏では、フレーズの解釈がずれていたのと優しさの度合いが違っていた。徹底的に「凪」の状態で、ほとんど波がないように吹く。だから拍頭も力一杯叩きつけてはだめ。壊れ物をあつかうようにしずかーに吹く。イメージしてたよりずーっとテンポは遅く取った方がカンジがでて、この曲で先生からもらったのは「まだ生まれたての子犬みたいなイメージ、ふわふわしてて、ぎゅーって握っちゃったらもちろんだめ。だめなんだけど、お世話はしなくちゃいけないでしょう。この曲を吹き終わったら、この子犬がそのままお昼寝できるように」ということだった。広がる妄想の中で、譜面を通じてちょーかわいい子犬がこちらを向いて寝ていた。思わずにやけてしまう。

起こさないように、ゆーっくりと優しく吹いたらそれでおっけだった。

  • コントレ ダンス

元気のよいダンス曲だと思って吹いてみた。「うーん、なんとなくあってるんだけど」という先生。踊りだから、くるくる回るようなイメージで吹いてみたんだというとその話が盛り上がり「これは村娘がハーディガーディ(アコーディオンのような音を出す楽器。アコーディオンはこの時代にはない)のバックで踊ってる」かんじということで一致を見る。

きみの演奏にはまだちょっと貴族っぽいのが残ってるんだよね、とのこと。恥も外聞も捨てて太鼓をたたくがごとく踊り狂うように吹く。それでもまだ一拍目のインパクトが足りなくて太鼓を叩くときには叩いたその手の跳ね返りまでイメージするとよいと言われて、そのとおり演奏したらほぼ前述のイメージが出来た。

  • ロンド (モデレ)

モデレっていうのは中庸。「中庸ってのが一番難しいんだよね」ってこと。そうそう、日記にはつけることもないようなことは日常で結構ある。そんな音楽だという。快晴でも雨でもない、日常。ロンドだから主テーマが回帰してくる。これは主テーマがずーっと日常のBGMのごとく流れていて、その上で「好きな彼にメール出したけど、返ってこないなぁ、どしたんだろ」というマジでささいな不安がでてきたり(短調キターと思って悲しげに吹いたら「そんな激しい不安じゃないのよ」と一蹴された)、そんな不安を持っていたらお母さんが「ご飯よー、はやく来なさい」と呼ばれて、また主テーマ(日常)に戻っていくとか。嬉しい場面もあって、そこから普通の日常に戻るときに「あー、まだちょっとうれしさが残ってるねぇ」となってしまう。徹底的にどうでもない日常。ちょこっと起こる悲しみとうれしさ。それがこの曲だった。